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Solomon Dark 開発者インタビュー:Raptisoft

8月7日更新:AppSpy(本インタビューの英語版)へのリンクを追加しました。

Thanks to Andrew, iHait and BOAT PPL, this article is also available in English at AppSpy.com.
Raptisoft On Solomon Dark And Its Future

7月30日:
手軽でいて奥が深いアクションRPG、Solomon’s KeepSolomon’s Boneyardを制作したRaptisoftへのインタビューです。シリーズの行方や次回作となるSolomon Darkについて聞いてみました。

 

まず簡単でかまいませんのでRaptisoft及びご自身の自己紹介をお願いいたします。

ジョン:Raptisoftの代表兼唯一の社員でもあるジョン(John Raptis)と申します。最近40歳になりました。妻と2人の子供がいます。プロジェクトごとに外部の方のとチームを組んで仕事をしますが、基本的には当社はとても小さな会社です。それでも私一人でアートとプログラムをこなせるので、音楽を担当してくれる人さえ見つけられればゲームは出せるという状況です。

Raptisoftは2001年に設立しました。手始めにEggsuckerというゲームを開発し、5ドルでオンライン販売しました。Popcap GamesからEggsuckerを発売したいと連絡が入り、結果的には2年間Popcap Gamesで仕事をし、HamsterballとChuzzleのコードを書きました。その後独立し、Hoggy、Mahjong Blitz、そしてSolomonシリーズなどを開発してきました。現在、Solomon’s Boneyardの拡張リメイク版であるSolomon Darkに取り組んでいます。

 

どのような経緯でiPhoneアプリを製作することになったのでしょうか?

ジョン:私にとってコードを書くことは単なる仕事以上のものがあります。天命といいますか、本能的なものがあります。2000年始め頃には、Flashのカジュアルゲーム作成という選択肢がありました。この選択肢も2000年代後半になると市場的に厳しくなり、私のような一匹狼のプログラマーが食べていけるものではなくなってしまいました。立つ舞台がなくなった舞台俳優のようなものです。

そこで2009年にiPhoneの可能性を模索し始めました。最初は実験の意味合いが強く、2週間そこそこでGet Luckyというゲームを完成させました。Hoggyは2ヶ月、KeepとBoneyardはそれぞれ3ヶ月で仕上げました。早い、安い、うまいじゃありませんが、非常に快適な時代でしたね。売れ行きも良かったですし。この時代と比較すると、今は性能も上がっているのでSolomon Darkはすでに開発期間が半年を超えています。おそらく完成までには8ヶ月以上かかるでしょう。

Solomonシリーズは日本でも人気のあるタイトルですが、当初から日本市場は意識されていましたか?

ジョン:私は世界で何が売れているか、何を売るべきかを注意深く観察した上で脳味噌をフル回転させて開発計画を練り上げます。でも突然女神が降りてきて、「フルスケールのRPGを作りなさい」とつぶやくのです。そう言われるとフルスケールRPGのコードを書き始めます。決して理性的な行動ではありません。Hap Hazardなどは、彼女が「ひどいプラットフォーマーを作りなさい」と言うので作ったゲームです。命令を出すのは常に私の中の女神で、私は彼女の命令に従うだけです。ということなので、質問の答えはノーとなります。コードを書き始める時には計画など忘れてしまいます。結果として上手くいくこともあれば、失敗することもあります。生活する上ではこの上なくストレスになりますし、先行き不安になることも多いですね。

 

開発で一番困難な点は何でしょうか?開発の苦労やエピソードがあればお聞かせ下さい。

ジョン:開発を始める時はいつも喜びに満ちています。開発開始から1ヶ月たつと、神になったような気分になってきます。待っている人達が大勢いて、彼らの未来は私の手にかかっているみたいな。ところが数ヶ月もすると単調な作業と化してきます。この時点で厳しい選択を迫られることになります。紙に「これは実現可能」「これは実現不可能」と書き出して振り分けるようになってきたりします。大半のプログラマーはこの時点で開発を諦めてしまい、新たな企画に移ってしまうことが多いようです。そう、最初の喜びを再び感じたいがために。これが開発における一番困難な点でしょう。コンピューターには容量や処理能力の限界があるので、自分の頭の中で描いている幻想やイメージをなかなか上手い具合に具現化出来ないものです。

 

Solomonシリーズはどのような経緯で生まれたのでしょうか?

ジョン:Solomonシリーズは元々2001年から取り組んでいるゲームです。Popcapで仕事をしている間は棚上げ状態になっていました。いつか完成させようとは思っていたので、他の仕事をしながらも頭の中ではKeepのゲームデザインはこうしようといった妄想で一杯でした。いつのまにか、自分の中で非常に大切なものとなっていたので、時がきたら必ず完成させるというつもりでした。2010年に結局待っているだけでは「時」はこないと気付き、iOS向けにとりあえず作ってみることにしました。やってみたところ、技術上の各種制限からランダムスキルシステムやグラフィックが画一化されてしまうなどの功罪両面の副産物を生み出しました。照明、多彩な背景、より多くのスキルなどもっともっと完成度を高めたかったので、果たしてこれでユーザーの支持を得られるのだろうか未知数でしたが、結果として支持を得ることが出来ました。ユーザーに対する感謝の気持ちとして、今後より完成度の高いバージョンに取り組むつもりです。

 

現在開発中の新作、Solomon Darkのアピールポイントを聞かせて下さい。これまでのファンに対してもプレイバリューが高いものになりそうでしょうか?

ジョン:Solomon DarkはSolomon’s Boneyardに下記の特徴を取り入れた作品となります。

マルチプレイ
グラフィックの向上
新登場のモンスター
拡張されたスキルシステム
エディット機能
より面白い魔法アイテムなどアイテムの一新

これとは別に新しいKeepもリリースする予定なのですが、先にBoneyardのほうをマルチプレイ対応にしてみたかったのです。BoneyardもDarkもプレイアリーナが決まっているので同期しやすい作りなのです。DarkはBoneyardの出来事から3ヶ月後を舞台として設定しています。Boneyardを楽しんでくれたプレイヤーであればDarkももちろん楽しんでいただけるでしょうが、むしろKeepのほうが面白いというプレイヤーにこそ遊んでみて欲しいと思います。

 

※動画はテスト段階のものです。

Solomon DarkはこれまでのSolomonシリーズの集大成と考えてよろしいのでしょうか?

ジョン:Solomon DarkはDark、Keep、そしてSon of Solomonから構成されるソロモン三部作の第一章という位置付けです。初代iPhoneのスペックで開発された旧作を入れ替えるという意味で今後三部作のほうをリリースしていきます。なので、集大成というよりはSolomon DarkがSolomonシリーズの最高峰になることは間違いありません。その後、デラックス版のSolomon’s Keep、Son of Solomonと続きます。プレイヤーにはダンジョンクローラーのKeepのほうが好きという人もいれば、Boneyardのほうがいいという人もいます。Darkはこの両者にアピール出来るものになるでしょう。

 

ストアにはいつ頃提出出来そうですか?

ジョン:近日中としかお答えしようがありません。早ければ1ヶ月以内、2ヶ月以内のほうがより現実的でしょうか。下手したら3ヶ月かかるかもしれません。現在PC/Mac版のベータテストを開始しようとしているところです。

 

Solomonシリーズは今後も続けていきますか?それとも別のメインプロダクトを立ち上げたいとお考えでしょうか?

ジョン:デーモン、墓、骸骨とSolomonの世界観は暗く怖いものとなっているので、自分を正気に戻すためにも明るい感じのカラフルな世界観のゲームを手掛けてみたいと思っています。私の開発履歴を見れば一目瞭然ですが、暗い世界観→明るい世界観の繰り返しとなっています。KeepとBoneyardを連続でリリースしたので、その世界観同様自分も暗い気持ちになってしまいました。ということで、Solomon Darkの次はHamsterball 2を予定しています。それほど時間もかからないと思うのでこちらも年内にリリース出来そうです。Keepのデラックス版は来年になってしまいます。

 

もしSolomon’s Keepの続編を作るとしたらどのようなものになると思いますか?

ジョン:前述したように3タイトルでソロモン三部作を完結する予定です。よってKeepの続編に該当するのはSon of Solomonになります。ストーリーを少しお話しましょう。主人公は父親を知らない孤児だとします。魔法学校に入学したものの、レベルの高い授業を受けることを禁止されてしまい、新しい魔法を覚えることが出来ません。当然苛立ちますよね。ある日、校長に呼び出され「なぜ君に魔法を教えないかわかるかい?その理由は君のお父さんにも関係しているのだよ。」と告げられます。これはストーリーの序章にすぎません。Son of Solomonはシリーズ最初の壮大なストーリーを想定しています。勿論ゲームプレイそのものは変わりません。

 

Solomon’s Keepをリリースした当時に比べ、iOSのアプリ市場はずいぶん変化していると思います。フリーミアムの進出もふまえて、今の市場はあなたにとってどう写っていますか?

ジョン:フリーミアムに愛は感じませんね。とはいえ人は皆変化に対応しなくてはなりません。市場とユーザーからの圧力もあり、開発者はIAP(In-App-Purchase=アプリ内課金)を取り入れたゲームデザインを要求されます。Solomon Darkもフリーミアムでリリースされるでしょう。

ではどうやって妥協しましょうか?私の考えはこうです。手始めにSolomon Darkを無料アプリにし、ゲーム内通貨を購入出来るようにします。アイテム価格は他のフリーミアムゲームのようなとんでもない高額にはしませんが、若干高めに設定します。IAP利用に違和感がなければゲーム内通貨を購入してもらいそのまま遊ぶことが出来ます。一方私のようなIAP嫌いの人に対してはオプションを用意し、有料でアップグレードしていただければアイテム価格を割高にならないレベルまで引き下げられるようにしようと考えています。

 

ありがとうございます。最後に日本のファンへメッセージをお願いします。

ジョン:いまでも日本のストアで1位になったことは覚えています。Big in Japanという曲をかけて踊りまくりました。妻にあやうく殺されそうになりましたが。日本の皆さんには深く感謝しています。でも言葉だけだと安っぽいですね。今後より面白いゲームを提供することで感謝の気持ちを伝えたいと思います。特にSolomon’s Keepのデラックス版では何かスペシャルなものを用意します。今は何か明かすことが出来ませんが、日本で人気だったということを考慮した上での何かとなります。

 

インタビュー:iHait/AppsJP 翻訳・編集:Boat PPL

 

外部リンク
Youtube Raptisoft’s channel (Solomon Darkの進捗状況を閲覧出来ます)

 



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